CPUの創り方
最近、「CPUの創り方を見て、ほんとに作ったことあるんですよねー」とか言うと、いろんな人から驚かれることに気がついた。今までは、まぁ誰でも通る道だよな、と本気で考えていてネタにもしていなかったのだけど、見たいという人が多かったので写真を公開しておく。
- 作者: 渡波郁
- 出版社/メーカー: 毎日コミュニケーションズ
- 発売日: 2003/10/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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ちなみに作成したのは大学時代。写真の日付から、2003年のCPUの創り方発売直後に作成しているようだ。
1.作業風景全景
この時代はワイヤストリッパというものを買るほどお金がなかったので、全部の配線をPC用のフラットケーブルにカッターで切り目を入れて、ニッパーで取って線材を作っていた。我ながら根気がある。
2.メインCPU(裏面)
まぁ普通だ。配線が意外ときれいに見えるのは、配線は主に表面を通すという約束を作り、ICの配置をかなり煮詰めてから作業を開始したためである。このあたりの努力は意外と後から効いてくるのだ。惰性で始めると後で死ぬ。
3.ROM(表面)
いよいよ地獄の三丁目。ROM基板である。ここで挫折する人も多い。なぜかというと、誌面ではスイッチ用のダイオードをダイオードアレイを利用して配線数を減らしているのだが、そんなものは意外と買えないので、普通のダイオードを使うことになる。すると、半田付け箇所があっという間に2倍。表から見ても部品点数の多さがわかる。
4.ROM(裏面)
裏面は、odawara的限界まで省配線を心がけた。自慢の配線である。がんばった。とりあえず、がんばった。
記憶が怪しいが、たしか3日くらい作業にかかっているはず。部品集め、基板構想にはもうちょっとかかってるかな。今更見ると、意外と配線数が少ない。これは、いろいろと厳しい仕事を超えてきた今だからかもしれないが…。
さあ、みんなも買って、CPU創ろうぜ!
始める前に、ワイヤストリッパは買った方がいい。社会人の時間は貴重である…。
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